  
             これ程わかりやすい毛鉤はない。クイルゴードンやライトケイヒルなど考案者の名が絡むネーミングではなく『蚊』と命名されているのが気に入っていた。 
             未だタイングツールを持ち合わせない頃、#18の完成品を購入して近辺の河川でオイカワを相手に必至で練習した毛鉤である。 
             #18を巻くと決めたとき、色々な毛鉤をサイズダウンさせる中で、唯一#18オンリーの別格で巻いたのがこの毛鉤でもある。 
             しかし、実際#18を叩き上がりに使用するには技量が乏しく、幾多の毛鉤が廃盤となった。  
             そしてこの毛鉤も単純に『#18の毛鉤』と言う拘りだけで際立つ活躍はしなかった。 
             #18ブラウンバイビジブルが本領を発揮し始めてからは尚更出番を無くした。 
             しかし、これも最初の思い入れが幸い(災い?)し、今となっては唯一無二の『#18のフロントハックルテール付きの毛鉤』として肩身の狭い思いでフライボックスに仕舞い込まれている。 |